• 検索結果がありません。

 青色申告書を提出する個人が平成26年又は平成 27年の各年において取得等をした生産等資産で、

その年の12月31日において有するものの取得価額 の合計額が、その年の個人の減価償却資産の償却 費として必要経費に算入する金額を超え、かつ、

比較取得資産総額の110%に相当する金額を超え る場合において、個人が取得等をした生産等資産 のうち機械等をその年において国内にあるその個 人の事業の用に供したときは、その用に供した年

においてその機械等の取得価額の30%相当額の特 別償却と 3 %相当額(その年分の事業所得に係る 所得税額の20%相当額を限度)の税額控除との選 択適用ができることとされています(旧措法10の

5 の 2 )。

(注 1 ) 上記の「生産等資産」とは、一又は二以 上の生産等設備を構成する減価償却資産を いい、この減価償却資産は、国内にある個 人の事業の用に供する建物及びその附属設 備、構築物、機械及び装置、船舶、航空機、

車両及び運搬具並びに工具、器具及び備品

に限られています(旧措令 5 の 6 の 2 ②)。

(注 2 ) 上記の「比較取得資産総額」とは、その 年の前年において個人が取得等をした生産 等資産でその年の前年の12月31日において 有するものの取得価額の合計額(その年の 前年において事業を開始した場合には、そ の合計額に12を乗じてこれをその年の前年 において事業を営んでいた期間の月数で除 して計算した金額)をいいます(旧措令 5 の 6 の 2 ③)。

2  改正の内容

 本制度は適用期限(平成27年)の到来をもって 廃止されました(旧措法10の 5 の 2 )。

3  適用関係

 上記2の改正は、個人が平成27年以前に取得等 をした生産等資産については従前どおりとされて います(改正法附則62)。

十 特定中小企業者が経営改善設備を取得した場合の特別償却又 は所得税額の特別控除制度の改正(改正後:特定中小事業者が 経営改善設備を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控 除制度)

1  改正前の制度の概要

 特定中小企業者が、平成25年 4 月 1 日から平成 27年 3 月31日までの間に、経営改善設備の取得等 をして、これを国内にあるその特定中小企業者の 営む指定事業の用に供した場合には、その用に供 した年において経営改善設備の取得価額の30%相 当額の特別償却と 7 %相当額(その年分の事業所 得に係る所得税額の20%相当額を限度とし、控除 できなかった金額については 1 年間の繰越しが可 能)の税額控除との選択適用ができることとされ ています(旧措法10の 5 の 3 )。

(注 1 ) 上記の「特定中小企業者」とは、中小企 業の新たな事業活動の促進に関する法律(以 下「新規事業促進法」といいます。)第17条 第 2 項に規定する認定経営革新等支援機関 及び認定経営革新等支援機関が行う経営の 改善に関する指導及び助言に準ずる指導及 び助言を行うことができる法人(今回の改 正前は後者の法人を含めて「認定経営革新 等支援機関」と定義していました(旧措法 10の 5 の 3 ①、 旧 措 令 5 の 6 の 3 ① ⑧、 旧 平成25年 3 月厚生労働省・農林水産省・経 済産業省告示第 1 号)。)による経営の改善

に関する指導及び助言を受けた旨を明らか にする書類の交付を受けた中小企業者に該 当する個人で青色申告書を提出するものを いいます(旧措法10の 5 の 3 ①、旧措令 5 の 6 の 3 ①)。また、この「中小企業者」と は租税特別措置法第10条第 4 項に規定する 中小企業者をいいます。

(注 2 ) 上記の「経営改善設備」とは、上記(注 1 )の認定経営革新等支援機関による経営 の改善に関する指導及び助言を受けた旨を 明らかにする書類に記載された器具及び備 品で一台又は一基の取得価額が30万円以上 のもの並びにその書類に記載された建物附 属設備で一の建物附属設備の取得価額が60 万円以上のものをいいます(旧措法10の 5 の 3 ①、旧措令 5 の 6 の 2 ②)。

(注 3 ) 上記の「指定事業」とは、卸売業、小売 業等のうち、風俗営業に該当する事業又は 性風俗関連特殊営業に該当する事業を除い たものをいいます(旧措法10の 5 の 3 ①、

旧措令 5 の 6 の 3 ③、旧措規 5 の10②③)。

2  改正の内容

⑴ 特定中小企業者(改正後:特定中小事業者)

の範囲から、認定経営革新等支援機関が除外さ れました(措法10の 5 の 2 ①)。

(注 1 ) 今回の改正にあわせて、新規事業促進法 第17条第 2 項に規定する認定経営革新等支 援機関及び認定経営革新等支援機関が行う 経営の改善に関する指導及び助言に準ずる 指導及び助言を行うことができる法人を「認 定経営革新等支援機関等」と定義していま す(措法10の 5 の 2 ①、措令 5 の 6 の 2 ①)。

条文上は特定中小事業者の範囲からこの認 定経営革新等支援機関等を除外しています が、本特例の適用対象者である特定中小事 業者は個人ですので結果的に新規事業促進 法第17条第 2 項に規定する認定経営革新等 支援機関である個人のみがこの規定により 除外されることとなります。

(注 2 ) 農業協同組合、漁業協同組合及び森林組 合については、上記1(注 1 )のカッコ書 の改正前の認定経営革新等支援機関に含ま れるのはその組合員に対して指導及び助言 を行う場合のみであるとの要件が付されて いました(旧平成25年 3 月厚生労働省・農 林水産省・経済産業省告示第 1 号)が、こ

の要件は今回の改正にあわせて認定経営革 新等支援機関等による経営の改善に関する 指導及び助言をした旨を証する書類の要件 として整理され、具体的には、経営の改善 に関する指導及び助言をした旨を証する書 類は、認定経営革新等支援機関等がこれら の組合である場合には、その組合員に対し て交付されたものに限ることとされました

(措規 5 の10①)。

⑵ 経営改善設備について、認定経営革新等支援 機関等による経営の改善に関する指導及び助言 を受けた旨を明らかにする書類に経営の改善に 資する資産として記載されたものに限ることと されました(措法10の 5 の 2 ①)。

⑶ 本制度の適用期限が平成29年 3 月31日まで 2 年延長されました(措法10の 5 の 2 ①)。

3  適用関係

 上記2⑴及び⑵の改正は、個人が平成27年 4 月 1 日以後に取得等をする経営改善設備について適 用し、同日前に取得等をした経営改善設備につい ては従前どおりとされています(改正法附則63)。

十一 雇用者給与等支給額が増加した場合の所得税額の 特別控除制度の改正

1  改正前の制度の概要

 青色申告書を提出する個人が、平成26年から平 成30年までの各年において国内雇用者に対して給 与等を支給する場合において、次の要件を満たす ときには、その年分の総所得金額に係る所得税の 額から、雇用者給与等支給額から基準雇用者給与 等支給額を控除した金額(以下「雇用者給与等支 給増加額」といいます。)の10%相当額(その年 分の事業所得に係る所得税額の10%(中小企業者 である場合には、20%)相当額を限度)の税額控 除を行うことができることとされています(旧措 法10の 5 の 4 )。

⑴ 雇用者給与等支給増加額の基準雇用者給与支 給増加額に対する割合(以下「増加促進割合」

といいます。)が次の年の区分に応じ次の割合 以上であること

① 平成26年又は平成27年 2 %

② 平成28年 3 %

③ 平成29年又は平成30年 5 %

⑵ 雇用者給与等支給額が比較雇用者給与等支給 額以上であること

⑶ 平均給与等支給額が比較平均給与等支給額を 超えること

(注 1 ) 「国内雇用者」とは、本特例の適用を受け る個人の使用人(個人と特殊の関係のある

者を除きます。)のうち国内に所在する事業所 につき作成された労働基準法第108条に規定 する賃金台帳に記載された者をいいます(旧 措法10の 5 の 4 ②一、旧措令 5 の 6 の 4 ③④)。

(注 2 ) 「雇用者給与等支給額」とは、本制度の適 用を受けようとする年(以下「適用年」と いいます。)の年分の事業所得の金額の計算 上必要経費に算入される国内雇用者に対す る給与等の支給額(その給与等に充てるた め他の者から支払を受ける金額がある場合 には、その金額を控除した金額。以下「給 与等支給額」といいます。)をいいます(旧 措法10の 5 の 4 ②三)。

(注 3 ) 「基準雇用者給与等支給額」とは、原則と して、平成25年分の給与等支給額をいいま す(旧措法10の 5 の 4 ②四)。

(注 4 ) 「比較雇用者給与等支給額」とは、適用年 の前年分の給与等支給額(適用年の前年に おいて事業を開始した場合(相続によりそ の事業を承継した場合を除きます。)には、

その給与等支給額に12を乗じてこれを適用 年の前年において事業を営んでいた期間の 月数で除して計算した金額)をいいます(旧 措法10の 5 の 4 ②五)。

(注 5 ) 「平均給与等支給額」とは、適用年の継続 雇用者(適用年及び適用年の前年において 給与等の支給を受けた国内雇用者をいいま

す。以下同じです。)に対する給与等の支給 額をこれに係る給与等支給者数で除して計 算した金額をいいます(旧措法10の 5 の 4

②六、旧措令 5 の 6 の 4 ⑩⑪)。

(注 6 ) 「比較平均給与等支給額」とは、適用年の 前年の継続雇用者に対する給与等の支給額 をこれに係る給与等支給者数で除して計算 した金額をいいます(旧措法10の 5 の 4 ②七、

旧措令 5 の 6 の 4 ⑫⑬)。

(注 7 ) 「中小企業者」とは、租税特別措置法第10 条第 4 項に規定する中小企業者をいいます

(旧措法10の 5 の 4 ①)。

2  改正の内容

 次の年分における増加促進割合の要件が次のと おり引き下げられました(措法10の 5 の 3 ①、②五)。

⑴ 平成29年  4 %(中小事業者である場合には、

3 %)以上(改正前: 5 %以上)

⑵ 平成30年  5 %(中小事業者である場合には、

3 %)以上(改正前: 5 %以上)

(注) 「中小事業者」とは、租税特別措置法第10条 第 6 項第 4 号に規定する中小事業者をいいま す(措法10の 5 の 3 ①)。

3  適用関係

 上記2の改正は、平成28年 1 月 1 日から施行す ることとされています(改正法附則 1 四)。

十二 特定設備等の特別償却制度の改正

1  改正前の制度の概要

 青色申告書を提出する個人が、次の表の指定期 間内に、同表の特定設備等の取得等をして、これ

をその個人の事業の用に供した場合には、その用 に供した年において、その特定設備等の取得価額 の同表の特別償却割合相当額の特別償却ができる こととされています(旧措法11①)。

特定設備等の区分 特別償

却割合 指定期間

⑴ 公害防止用設備(指定物質等回収設備) 8 % 平成24年 4 月 1 日~平成28年 3 月31日

⑵ ① ②以外の外航船舶及び内航船舶 16% 平成25年 4 月1日(内航船舶は平成23 年 4 月 1 日)~平成27年 3 月31日

② 高度経営合理化外航船舶及び高度環境負荷低減内航船舶 18%

関連したドキュメント